要件定義でコンペを!!

RFPをしっかり作っても次から次へと懸念が出てきます。RFPによる発注での懸念も無くしたい場合はどのような方法があるでしょうか?

それは、RFPではなく、要件定義書(要求定義書)によるコンペを強くお薦めます。これはメジャーな方法ではありませんが、しっかりとした製造を依頼しようと考えている発注者の間ではごく自然に行われています。
要件定義書とは、一般的なRFPよりも更に詳しく具体的にシステムに対する要件事項を追求した書類で、要件をカテゴライズし文章による明確な定義づけを行ったものです。

要件定義書に記載された内容はベンダーにより必ず実現されなければならないもので、いわばそのシステム提供プロジェクトに関する法律書のようなものです。ですからグレーゾーンを無くす為に、分かりきった業務内容や業務の流れも含めシステムに関係する事は詳しく文書化する必要があるのです。

この要件定義書は、ベンダーを選定する段階では必ずしも「要件定義書」という書類を切り出さなくとも、RFPに埋め込む方法でも問題ありません。社内にシステムエンジニアの経験がある方いるような、人材に恵まれている企業ではこのスタイルのRFPを見る事ができます。

このように要件定義を含むRFPによりベンダーが決定した際には、その要件定義の内容に対して更にベンダーからの提案内容の中で良いものを追加した、最終的な要件定義書へとバージョンアップさせることができます。
ここまで来れば発注前作業としてようやく安心できます。
なお、要件定義まで行った後にベンダーから受ける提案は、充分な検討を行った結果に対する提案ですので、見栄えやハッタリではなく実用的・機能的な「内容重視」の提案を期待する事ができます。
複数業者から一社を選定する場合も内容の濃いコンペになります。


ここで一旦、一般的なRFPと要件定義書について要点を纏めます。

【RFP】
目的 : ベンダーに対して提案を依頼するための資料
内容 : 提案してもらう為の情報源として主に「要求の概要」「仕様の概要」を記載する

【要件定義書】
目的 : 製造内容を互いに確認・約束するための資料
内容 : 要求・新業務の流れ・システム要件をできる限り具体的に文書化する

要件定義書
当社が作成する要件定義書は両面印刷でもこのボリュームになります(2ヶ月でA4サイズ256ページ)。


要件定義を含むRFPを予め作成することで得られる効果は次の通りです。

◆大元の要求を再確認することで致命的な失敗を回避できます ◆新業務の設計(担当者ごとの作業内容と流れの設計)を行うことで業務改善のシミュレーションが可能となります
◆仕様の約束事を決る事でイメージに近いシステムができます
◆追加開発の可能性が減るため追加費用や工期遅延の心配も減ります
◆複数ベンダーから具体的な提案やアドバイスを受けられます
◆提案の条件を固定できるためベンダー比較・評価がしやすくなります
◆システム仕様のブレが無くなるため単価の安い小規模ベンダーにも安心して製造委託できます

当社の実績では、予想開発費用の半額~3分の1の価格でシステムを発注できています!!

要件定義 RFP